本記事ではおすすめ事業計画書・創業計画書アプリ・ツールを紹介します。
「事業計画書を作成したいけれど、どのように進めればいいのか分からない」「事業計画書を手軽に作成する方法はないか」という疑問を抱えている人は多いでしょう。実際に、専門的な知識がなくても、簡単に事業計画書を作成できる無料のアプリやツールが存在します。さらに、自身の事業計画の健全性を評価したり、現金収支計画表なども同時に作成できる便利な機能も提供されています。
事業計画書とは
事業計画書とは、新しい事業を立ち上げる際や既存の事業を展開する際に、そのビジョン、目標、戦略、財務計画などをまとめた文書です。事業計画書は事業の方向性や目標を明確にし、経営戦略の基盤を構築するための道筋となります。一般的には、融資・資金調達をうけるときに投資家や金融機関、パートナーなどへ提出されます。
おすすめ事業計画書・創業計画書アプリ・ツール
最新の情報や機能は変わる可能性があるため、使用する前に各アプリやツールの公式ウェブサイトなどで詳細を確認することをおすすめします。
Bizplan
シンプルなインターフェースで使いやすいビジネスプラン作成ツール。ビジュアル要素を取り入れたプレゼンテーションスライドも作成可能です。
LivePlan
ビジネスプラン作成や予算管理、財務分析などの機能を提供するオールインワンのツール。チームでの協力や共有もできます。
Enloop
自動的にプロフェッショナルなビジネスプランを生成する機能を持つツール。財務予測やレポート作成が得意です。
PlanGuru
複雑な財務分析や予算編成をサポートするプラットフォーム。データのインポートやプレゼンテーションの作成が可能です。
Tarkenton GoSmallBiz
ビジネスプランのテンプレートやガイドを提供するツール。プランの作成から戦略の実行までサポートします。
Canva
グラフィックデザインを使ってプロフェッショナルなプレゼンテーションスライドを作成できるツール。ビジュアル要素を活用した計画書が作成できます。
Upmetrics
ビジネスプランの作成から戦略の実行まで網羅的にサポートするツール。シンプルなインターフェースで利用できます。
Smartsheet
プロジェクト管理やスケジュール作成に加え、ビジネスプランの作成もサポートするプラットフォーム。
これらのツールは、ビジネスプランや創業計画を作成する際に役立つものです。自身のニーズや好みに合ったツールを選び、効果的なプランの作成に活用してみてください。
アプリ・ツールの使い方ガイド
ここからは、事業計画書作成に役立つアプリやツールの具体的な使用方法を紹介します。今紹介したツールの中から「Bizplan」を例に、基本的な機能から、事業計画書を作成する際のステップバイステップのプロセスまでを詳しく解説します。ぜひこれらツールを最大限に活用して、プロフェッショナルな事業計画書を作成しましょう。
Bizplanの基本機能
まずはBizplanの基本的な機能を紹介します。
- インタラクティブな計画作成ツール:ドラッグ&ドロップ機能を使って、簡単にセクションを追加、編集、並べ替えることができます。
- 財務計画モジュール:収益予測、費用、キャッシュフローなどの財務データを入力し、自動的に財務諸表を生成します。
- コラボレーション機能:チームメンバーや投資家と計画を共有し、リアルタイムでのフィードバックや編集が可能です。
- 進捗追跡:目標達成に向けた進捗を追跡し、必要に応じて計画を調整します。
- プレゼンテーション機能:作成した計画をプレゼンテーション用のスライドに変換し、投資家やステークホルダーに提示することができます。
事業計画書作成プロセス
それでは、具体的にBizplanを使用した事業計画書の作成手順について解説します。
- アカウント設定と初期設定:Bizplanにアカウントを作成し、基本的なビジネス情報を入力します。
- 事業概要の作成:事業のビジョン、ミッション、目標を明確に記述します。
- 市場分析:対象市場、顧客層、競合分析などを詳細に記載します。
- 販売戦略とマーケティング計画:製品やサービスの販売戦略、マーケティング活動の計画を立てます。
- 財務計画の作成:収益予測、費用計画、キャッシュフロー予測などを入力し、財務諸表を作成します。
- 進捗の追跡と計画の調整:実際の進捗を追跡し、計画に反映させます。
- プレゼンテーションの準備:完成した事業計画をプレゼンテーション用の形式に変換します。
- 共有とフィードバック:計画をチームメンバーや投資家と共有し、フィードバックを受け取ります。
テンプレート活用のメリット
事業計画書を作る際は、テンプレートを利用するケースが多いです。テンプレートを活用する最大のメリットは、時間と労力の節約です。テンプレートは、事業計画の基本的な構造を提供し、どのセクションにどの情報を入れるべきかのガイドラインを示します。これにより、特に事業計画書作成が初めての人でも、どこから始めればよいか、どのように情報を整理すればよいかを簡単に理解できます。
また、テンプレートはプロフェッショナルなデザインと整理されたフォーマットを提供します。これにより、読みやすく、視覚的に魅力的な事業計画書を作成することができます。投資家やステークホルダーにプレゼンテーションを行う際、見た目が整っていると、内容の信頼性と専門性が高まります。
さらに、多くのテンプレートには、重要なポイントやアドバイスが含まれており、事業計画書の質を向上させることができます。例えば、市場分析や財務計画のセクションでは、どのようなデータが必要か、どのように分析を行うべきかのヒントが提供されることがあります。
合わせて、テンプレートはカスタマイズが可能で、自社の特定のニーズやスタイルに合わせて調整することができます。これにより、一般的なフォーマットを基にしながらも、自社のブランドや特色を反映した事業計画書を作成することが可能です。
テンプレートを活用することで、効率的かつ効果的に、プロフェッショナルな事業計画書を作成することができます。時間とリソースを節約し、ビジネスの成功に向けた重要な一歩を踏み出すのに役立ちます。
事業計画書のテンプレート例
以下ここに、具体的な事業計画書のテンプレート例を紹介します。
1. 表紙
- 事業名
- 作成日
- 連絡先情報(住所、電話番号、Eメール)
2. 目次
- 各セクションのタイトルとページ番号
3. 事業概要
- 事業の目的
- 事業のビジョンとミッション
- 事業の構造(個人事業主、合同会社、株式会社など)
4. 製品またはサービス
- 提供する製品またはサービスの詳細
- 独自の強み(USP)
- 開発の現状と今後の計画
5. 市場分析
- 対象市場の定義
- 市場の規模と成長予測
- 競合分析
- SWOT分析(強み、弱み、機会、脅威)
6. マーケティング戦略
- 販売戦略
- プロモーションと広告計画
- 価格戦略
- 流通チャネル
7. 経営チームと組織構造
- 経営陣のプロフィール
- 組織構造図
- 人材計画
8. 財務計画
- 収益予測
- 利益と損失の予測
- キャッシュフロー予測
- バランスシートの予測
9. 資金調達の要件と使用計画
- 必要な資金の総額
- 資金の使途
- 投資のリターン予測
10. 付録
- サポートする文書や追加情報(市場調査データ、技術仕様、履歴書など)
こうしたテンプレートは、ビジネスの目標、戦略、市場分析、財務計画などを体系的に整理するための枠組みを提供します。
ツールやアプリと合わせて活用することで、ビジネスの方向性を明確にし、投資家やステークホルダーに対して事業の潜在能力を説得力ある形で提示することができるでしょう。
融資を成功させるためのチェックポイント
妥当性のある事業計画の提出
融資を受ける際には、妥当性のある事業計画を提出することが不可欠です。この計画はビジネスのビジョン、目標、戦略、財務予測などを明確に示すもので、融資提供者に事業の将来性や収益性を説得力を持って伝える役割を果たします。計画が具体的でリアリティのあるものであるか、市場の需要や競合状況を適切に分析し、収益性を示しているかが重要です。
健全な財務状況と返済能力の証明
融資を受けるためには、健全な財務状況と返済能力を証明する必要があります。これには、過去の経営実績やキャッシュフローの安定性、借入の返済実績などが含まれます。融資提供者は財務データを詳しく検討し、借入額に対する返済能力を評価します。健全な財務基盤を持つことで、信頼性を高め、融資の成功確率が向上します。
信用情報の良好な維持
信用情報は融資を受ける際に大きな影響を与えます。過去の債務履歴や返済実績、信用スコアなどが融資提供者に提供され、信用の良し悪しを評価されます。信用情報が良好であれば、融資の利子率や条件が有利になることがあります。逆に、信用情報に問題があると融資の難易度が上がる可能性があります。信用情報を常に良好に保つために、債務の返済実績を確実にすることが重要です。
これらのチェックポイントをしっかりと満たすことで、融資の成功確率を高めることができます。事業計画の妥当性、健全な財務状況、信用情報の良好な維持に注力し、融資提供者の信頼を獲得することが大切です。
事業計画書を書くときの3つの注意点
具体性と詳細性の確保
事業計画書は具体的で詳細な情報を提供することが重要です。抽象的な表現や漠然とした記述では、計画の信頼性や説得力が損なわれます。具体的な数値やデータを用いて、ビジョン、目標、戦略、財務計画などを明確に示しましょう。
現実的な評価とリスク管理
融資提供者は事業計画書を通じて事業の実現性やリスクを評価します。計画が楽観的すぎる場合やリスクを無視している場合、信頼性が低くなる可能性があります。現実的な市場分析やリスク評価を行い、計画の妥当性と信頼性を確保しましょう。また、リスクに対する適切な対策や回避策も記載することが重要です。
読みやすさと構成の整理
事業計画書は分かりやすく読みやすい形で記述することが大切です。冗長な表現や複雑な専門用語を避け、分かりやすい言葉で説明するよう心掛けましょう。また、明確な構成を持たせることで、読者が情報を追いやすくなります。序論、市場分析、ビジネスモデル、財務計画、結論など、論理的な流れを持つよう構成を整理しましょう。
まとめ
本記事では、事業計画書・創業計画書の作成に関心を持つ人々に向けて、簡単に作成できるアプリやツールを紹介しました。
実際には、専門的な知識がなくても、無料のアプリやツールで事業計画書を作成できるので、初めて事業計画書を作成する方はぜひご活用してみてはいかがでしょうか?
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