日本政策金融公庫は、起業や事業拡大を目指す個人や企業にとって重要な支援機関です。本記事では、その日本政策金融公庫の制度とそのメリットについて詳しく解説します。
日本政策金融公庫とは？
まず、日本政策金融公庫について説明をしていきます。
日本政策金融公庫は、日本の中小企業・小規模事業者や農林漁業者など、事業に取り組む方々を支援する政府系金融機関であり、民間金融機関の取り組みを補完する役割を果たしています。別名「日本公庫（にっぽんこうこ）」とも呼ばれ、国民生活の向上に貢献することを目指しています。日本政策金融公庫は、以下の3つの役割を果たす政策金融機関です。
・セーフティネット機能の発揮: 自然災害や経済環境の変化などによるセーフティネットの需要に迅速に対応します。人々が困難な状況に直面した際に、必要な支援を提供する役割を果たします。
・日本経済成長、発展への貢献: 新たな事業の創出や事業の再生、海外展開、農林水産業の成長など、日本経済の成長と発展に寄与します。潜在的なニーズに的確に応えることで、経済の活性化を支援します。
・地域活性化への貢献: 民間金融機関と協力し、地域プロジェクトに参画するなど、地域の活性化に貢献します。地域の経済や社会の発展を支え、地域住民の生活向上に寄与します。
これらの役割を実現するために、日本政策金融公庫は「国民生活事業」「農林水産事業」「中小企業事業」という3つの事業を展開しており、
それぞれの事業において、融資や支援、情報提供などの業務を通じて、役割を果たしています。
事業内容の種類
上記で述べたように、日本政策金融公庫は、国民生活事業、農林水産事業、中小企業事業の3つの事業を展開しており、それぞれの業務内容は異なります。
それぞれの事業について説明していきます。
・国民生活事業：一般の国民を対象として、小口の事業資金融資を行っています。具体的な支援内容としては、創業支援、事業再生支援、事業承継支援、ソーシャルビジネス支援、海外展開支援などがあります。また、国の教育ローンや恩給・共済年金などを担保とする融資も行っています。
・農林水産事業：農林水産業者を対象として、さまざまな支援を行っています。担い手を育て支えるための農林水産業者向け融資や、食の安全を確保するための加工流通分野向け融資、経営支援サービスとしてのコンサルティングやビジネスマッチングなどが提供されています。
・中小企業事業：中小企業者を対象に長期事業資金の融資を行っています。また、新事業支援や事業再生支援、事業承継支援、海外展開支援、証券化支援、信用保証協会が行う債務の保証に係る保険引受など、経営課題解決支援を行うためのビジネスマッチングなどが行われています。
具体的な例として、国民生活事業では、小規模事業者や創業前、創業間もない企業を対象とした事業資金融資のほか、教育資金融資（国の教育ローン）も提供しています。
また、農林水産事業では、農林漁業や食品産業を営む方々を対象に融資支援を行っています。
日本政策金融公庫を借入先として検討している場合は、各事業の融資制度を確認することが重要です。
日本政策金融公庫の融資制度
日本政策金融公庫では、融資制度が事業ごとに異なる仕組みが採用されています。これは、民間の銀行や信用金庫などから融資を受けにくい方々を支援するための取り組みです。
ただし、融資制度には「適用金利」「融資限度額」「融資期間」といった利用条件があり、それぞれの融資制度によって異なります。さまざまな種類の制度が存在するため、詳細な融資制度について知りたい場合は、日本政策金融公庫の公式サイトにある「融資制度一覧から探す」を参照してみてください。
日本政策金融公庫を利用するメリット
日本政策金融公庫を利用することには以下のようなメリットがあります。
・創業前でも申し込みが可能: 日本政策金融公庫では、創業前の段階でも融資を申請することができます。起業を考えている方や創業間もない企業にとって、大きなメリットとなります。
・創業初期段階で融資が受けやすい: 民間の金融機関に比べて、日本政策金融公庫では創業初期の段階でも融資を受けやすい傾向があります。起業資金や事業拡大のための資金調達に役立ちます。
・無担保・無保証の融資制度がある: 日本政策金融公庫では、無担保・無保証の融資制度も提供しています。これにより、担保や保証人を用意することなく融資を受けることができます。
・返済期間が長い: 民間の金融機関に比べて、日本政策金融公庫の融資では返済期間が長いケースがあります。これにより、返済負担を軽減することができます。
・金利が低い: 日本政策金融公庫の融資では、一般的に金利が低い傾向にあります。低金利の恩恵を受けながら資金を活用することができます。
これらのメリットは、日本政策金融公庫を利用する際に企業や個人にとって大きな利点となります。
まとめ
日本政策金融公庫は、起業を考える方や創業間もない企業にとって、融資が受けやすくなる選択肢となっており、銀行や信用金庫などの民間金融機関では融資が難しい人々を支援するための融資制度や支援制度を提供してくれています。
ただし、日本政策金融公庫から融資を受けるには、所定の審査を通過する必要があります。さらに、書類の提出や面談などの手続きも必要ですので、利用を検討する際には、所定の審査や手続きに備えて事前に準備をすることが大切です。
具体的な融資制度や支援制度については、日本政策金融公庫の公式サイトを参考にすると良いでしょう。
創業を考えている個人事業主や事業成長を目指す経営者の方は、融資コンサルティングを行う「バリューソル株式会社」をご利用ください。メガバンクで培った融資ノウハウをもとに、事業計画書の作成や金融機関への交渉をサポートします。LINEやメール、電話、ビデオチャットにて無料相談を受け付けていますので、事業計画書の書き方でお悩みの方はお気軽にご相談ください。
